奈良公園と言えば鹿の聖地として知られてますが、ここ数年夏だけに起こる「鹿だまり」と言う現象が話題になっています。
夏の時期になると何故か春日大社の森などに住んでいる鹿が大挙して押し寄せるというもので、必ず奈良国立博物館前に集まって来ます。
そんな鹿さん達の行動は夏だけに限られてて、最近は夏の風物詩になっている程の人気ぶりです。
しかし、なぜ夏にだけこんな行動をとるんでしょうか?
また、夏以外にはこのような行動はみられないのか調べてみたいと思います。
最後までよろしくお付き合いください。
目次
鹿だまりが夏にしか見られない理由は?
夏に見られる「鹿だまり」現象ですが、
時間帯も決まっていて夕方の17過ぎから2時間ほどのんびりした後19時過ぎになると立ち上がって森の方へ帰って行きます。
数にすると数百頭、多い時は600頭程いるらしく奈良公園に生息する鹿の約半数にも上るそうですよ。
別に手なづけた訳でもなく、ごく自然にそういった行動を取ってるということで理由が気になり調べたところ、
- 涼みに来ている
- 集団行動のひとつとして
という説があり、まずは涼んでる説に関しては、集まる場所が奈良国立博物館の敷地の通気口があるポイントで、
そこから冷房の冷たい風が出ていて、そこを中心に群れが少しずつ広がってるのではという説です。
鹿は体温調節が苦手で夏場は木陰で涼んだり水に入ったりするという習性からもそれが伺えます。
また、涼しい風が出てくる通気口から離れた場所にも群れが広がってるという事で、理由の2番目の集団行動の説も有り得ます。
「ここ涼しいよ」と1頭が通気口にたまり「どれどれ。。本当だ涼しい」「そうでも無いけど取り敢えず座ろ」「もうあっついけど座っとこ!」的に集まるんじゃないでしょうか。
また、鹿だまりが出来るのは昼間が暑い日に良く見られるとも言われてるんで、涼んでる説は信憑性がありますね。
毎年7月初旬~8月の末、今年は頭数は少なそうですが9月に入っても見られたそうです。
確かに今年は9月も暑い日が続きましたよね。
という訳で鹿だまりが夏にしか見られないのは、涼みに来てるからという事でほぼ確定としておきますね。
鹿だまりが夏の風物詩なら、その他の季節には鹿さん達の面白い行動は見れないんでしょうか?
他の季節で見れる鹿の行動やイベントは?
夏の鹿だまりのようなインパクトのある現象は他の季節ではあるのか調べたところ、
自然にあれだけの数が集まる現象はなさそうです。
ただ人間がナチュラルホルンで呼び集める「鹿寄せ」というイベントが年に数回夏と秋、冬に行われてます。
鹿さん達はホルンの音色に釣られてか、ご褒美のどんぐりをお目当なのか分かりませんが、集まって来るようです。
この鹿寄せは、明治25年の鹿園竣工奉告祭から続くもので、当時はラッパで行ってたものが、ナチュラルホルンに変わったそうです。
因みにナチュラルホルンは現在のホルンと違って音程を変えるのが指ではなく、吹き方で変えるものだそうですが、難しそうですね。
鹿寄せの詳細は
今年、2019年は
- 12/1㈰~12/14㈯(8日㈰は奈良マラソンの為休み)
- 10:00~1日1回のみ開催(雨天中止あり)
- 場所 春日大社境内 飛火野
来年の2020年は
- 2/9㈰~3/12㈭(毎月曜日は休み)
- 10:00~1日1回のみ開催(雨天決行・荒天中止)
- 場所 春日大社境内 飛火野
の期間で開催され、1日1組限定(要予約)と競争率が高いです。
時間は20分程で20000円だそうです。
日程などの確認は奈良の鹿愛護会で確認できます。
1度は見てみたいですね。
その他にも、角きりや、子鹿のお披露目などイベントがあります。
子鹿のお披露目は6月に、角きりはまさに今が旬の10月上旬~中旬に行われます。
鹿の角きりとは?
鹿の角きりの歴史は古く
角の生えたオスの鹿は秋の繁殖期を迎えると気性が荒くなり、角で人が付かれる事故が起きたりするのを見かねて
1672(寛文12)年に奈良奉行の溝口信勝(みぞぐちのぶかつ)が、当時の鹿の管理をしていた興福寺に要請して始めたのが始まりです。
当時は奈良の街中で行われていて、家からも見物出来たそうですよ。
明治時代の初期には中止をされたんですが、中期に再開されて、場所も徐々に変更されて現在に至ります。
勢子(せこ)と呼ばれる、ハチマキ法被姿の人達が十字(じゅうじ)と言う仕掛けを使って鹿を捕まえて、
勢子が取り押さえた鹿に、神官が水差しで水を飲ませ気を鎮めたあと角を切り落とします。
迫力ありますね。
痛々しくて少し可愛そうではありますが。。
因みに切り落とされた角は神前に祀られるそうです。
鹿の角切り詳細は?
鹿の角きり日程
- 11/12㈯ 11/13㈰ 11/14㈪
- 11:45~15:00(開場11:15最終入場14:30)
- 場所 春日大社境内 鹿苑角きり場
- 大人1000円 子供500円
まさに今がシーズンですね(記事作成が時期と被りました)
行ってみたい!
更に詳細が知りたい方は
奈良の鹿愛護会まで
子鹿のお披露目詳細
出産間近の母鹿が保護されている鹿苑(ろくえん)で6/1~6/30の期間で公開されます。
今年は6/3 6/10 6/17 6/24で開催されました。
料金は、一般300円、高校生以下は無料になってます。
子鹿を見る時の注意点があるようなんでまとめておきますね。
- 公園内で鹿の赤ちゃんを見つけたら、そっと見守ってください。
子鹿は生後2~3週間は草むら付近で隠れて過ごす習性があります。
- 鹿の赤ちゃんに触らないで下さい。
人の匂いがついてお母さん鹿がお乳を与えなくなることがあります。
- お母さん鹿に注意してください。
お母さん鹿は母性本能が強く、人が赤ちゃん鹿に近づいたりするだけで攻撃してくることがあります。
- 鹿が誤ってゴミを食べてしまいますので、ゴミは必ず持ち帰りましょう。
- 奈良公園に生息する鹿は野生動物で、主にシバや木の実を食べ、「鹿せんべい」はおやつです。
その他の食べ物を与えるとお腹を壊しますので与えないで下さい。
更に詳細を知りたい方
奈良の鹿愛護会まで
奈良公園の鹿についてまとめ
- 鹿だまりが夏にしか見られないのはおそらく、体温調節が苦手な鹿が暑い日だけ涼みに来てるから、その他の季節では見られない。
- その他の季節では、自然な行動ではないけど「鹿寄せ」や「角きり」「子鹿お披露目」といったイベントが見れる。
という訳で奈良公園の鹿だまり現象や鹿に関する年中行事に関する記事でした。
最後までお付き合いくださってありがとうございます。
出典元、引用元:nara deer channel、一般財団法人奈良の鹿愛護会
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